シニア夫婦二人暮らし 平屋の間取り・価格・坪数は？【20坪でゆっくりとした老後】

老後の暮らしに平屋は向いている？

一階のみで日常生活が完結する平屋

老後の暮らしには、平屋がおすすめです。

平屋は、階段がなく、全ての部屋が一階に集約された住宅。日々の生活が平面的に完結するため、上下の移動が一切不要です。

高齢になると、階段の昇り降りが身体に負担となり、転倒のリスクも高まります。平屋ならば足腰が弱くなっても生活への負担が少なく、階段から転落するリスクも軽減されます。

将来介護が必要となった場合も、平屋なら介護する側もされる側も体力的な負担が少なくて済みます。二階に部屋がある家と比べて、介護する側もされる側も、体力的な負担を軽減できます。

平屋はシンプルな間取りで済むため、掃除やメンテナンスが容易です。広すぎる家よりも、自分たちの暮らしに合ったジャストサイズで、夫婦二人でゆったりと快適な老後を送れる平屋が今人気です。

子育てを終えた、夫婦だけのシンプルな間取り

子育てが一段落し、夫婦二人だけの生活になった今、住まいの見直しを検討されている方も多いのではないでしょうか。

老後の暮らしを快適に過ごすためには、住まいの設計も重要な要素です。

間取りを考える際は、余計な廊下やホールを設けず、コンパクトな間取りがおすすめです。シンプルな間取りは、動線をコンパクトにでき、掃除や家事の手間を軽減してくれます。

廊下をなくし、よく行き来する部屋は近くに配置することで、スムーズな家事が可能になります。

コンパクトな設計の平屋では、家事をする際に必要な移動距離も大幅に短縮できます。キッチン、洗面所、寝室といった生活の中心となるスペースを近くにまとめることで、家事の負担を軽減し、体に優しい生活を送ることができます。

老後も快適な暮らしになる平屋の間取り

（17坪）プライベート空間のある使い勝手の良いコンパクト設計

ウッドデッキで外観がおしゃれに。ウッドデッキからは広い庭を見渡せます。ワーキングスペースとしても、ゆったり寛げるスペースとしても使えて贅沢な時間を過ごせます。友人を招いてバーベキューをするにも最適です。

南面の窓から自然光を取り込み、開放的なLDK空間が広がります。

ワイドな間取りで心地よい暮らし。プライベート空間のある使い勝手の良いコンパクト設計。

（25坪）窓辺に四季を感じながら暮らす、“好き”を楽しむ平屋

LDKを中心に、各部屋につながる平屋。まず玄関を入ると真正面に窓があり、そこから広がる外の風景が迎えてくれる。玄関と土間続きなので荷物が出し入れしやすい。モノづくりが好きな夫人のための書斎は、キッチンの背面に配置。

作業中に机が散らかっていても、リビングから見えないところがポイントだ。キッチンにいながらダイニングやリビング、和室にいる家族の様子が見守りやすいほか、サニタリールームにも近く、暮らしやすい住まいとなっている

（30坪）コンパクトな家事動線にこだわった平屋

N邸は平屋ならではの回遊性を活かした、効率的な動線を実現した住まい。帰宅したらすぐに脱衣室や洗面所に移動できる動線で、外から居室内へホコリや花粉をもちこまず、快適な室内を保つことができる。

普段から長い時間を過ごすリビングを中心とした間取りは、”遠い部屋”を作らずストレスフリーな生活動線を実現。さらに、寝室には大型のウォークインクローゼットを配置。

洗濯した衣類も、室内干しをして、そのままクローゼットへ収納することもできるので、忙しい毎日もスムーズな動線で快適な暮らしを叶えてくれる。

老後に夫婦二人で住む平屋の坪数の目安

【15坪】夫婦二人でコンパクトに住むなら

夫婦二人で快適に暮らすための平屋の坪数として、**15坪（約50㎡）**が一つの目安になります。これは、最低限の広さとして厚生労働省が示している基準でもあります。

この広さであれば、生活に必要な機能を十分に確保しつつ、ストレスのない快適な暮らしが可能です。

15坪の平屋であれば、リビングと寝室を備えた1LDKが一般的な間取りです。12畳のLDKと6畳の寝室という構成が考えられます。

夫婦それぞれのプライバシーを重視する場合は、リビングを少し小さくして2LDKにすることも可能です。8畳のLDK、4.5畳の個室を2つ設けるなどの工夫ができます。

15坪というコンパクトな広さでも、工夫次第で十分な生活空間を確保できます。収納スペースを効率的に活用したり、家具をコンパクトに選ぶことで、ストレスを感じることなく暮らすことができます。

コンパクトな暮らしには、建設コストや土地代を抑えられるというメリットもあります。

【20～25坪】夫婦でゆっくりとしたシニアライフを送る

夫婦二人で、ゆとりある老後を過ごしたいとお考えなら、20～25坪の平屋がおすすめです。この広さであれば、様々な間取りの選択肢があり、自分たちの理想の住まいを実現できます。

趣味を楽しむための部屋や、お客様が来た際に使えるスペースを設けることも可能です。また、トイレを広くしたり、ウォークインクローゼットを設けるなど、収納スペースを充実させることもできます。

間取りで言うと、15畳のLDK、6畳の寝室、4.5畳の趣味部屋、そして3畳の収納スペースといった間取りが考えられます。

20～25坪の平屋は、広すぎず狭すぎず、夫婦二人で快適に暮らせるちょうど良い広さです。ゆとりある空間で、趣味を楽しんだり、友人とゆっくりと時間を過ごしたりと、充実したシニアライフを送ることができます。

【30坪】夫婦2人なら十分な広さ。趣味を生かした老後

孫や子ども、親戚など、来客が多いシニア夫婦には、30坪の平屋がおすすめです。一般的に30坪は、4人家族が快適に暮らせる広さであり、3LDKや4LDKといった間取りも可能です。

30坪あれば、書斎や趣味の部屋、来客用の部屋を設けたり、収納スペースをたっぷりと取ったりと、自分たちの理想の暮らしを実現できます。部屋数を絞ってリビングを広くしたり、中庭を設けるなど、間取りの自由度も高いです。

また、将来、介護が必要になった場合にも、ゆとりあるスペースがあるため、介護する側もされる側も快適に過ごすことができます。

老後を快適に過ごす平屋の間取りポイント

家の中の移動距離をできるだけ短くしたコンパクトな導線

老後を快適に過ごすためには、住まいの間取りが非常に重要です。特に、平屋の場合、家の中の移動距離をできるだけ短くし、コンパクトな導線にすることが大切です。

若い頃は家の中の移動に苦労を感じることはありませんが、年を重ねるにつれて、日常の家事が徐々に負担になってきます。

家の中の移動距離をできるだけ短くするには、リビングを中心としたコンパクトな間取りを設計することが効果的です。リビングから料理・食事・入浴・トイレ・洗濯などの主要な生活空間へのアクセスを容易にすることで、室内移動の負担を大幅に軽減できます。

キッチンからダイニング、リビングへの移動がスムーズに行えるように設計することで、家事の負担を軽減することができます。また、寝室から洗面所やトイレへの動線も短くすることで、夜間の移動も安全に行えます。

このようなコンパクトな導線設計により、体力が落ちてきても日常の暮らしを快適に送ることができます。洗濯や掃除などの家事も効率的に行えるため、シニアになっても自立した生活を長く続けられる可能性が高まります。

断熱性と気密性の高い家づくり

老後を快適に過ごす上で、間取りだけでなく、住宅の性能も重要な要素です。

断熱性と気密性は、快適な暮らしを送るために欠かせない要素と言えるでしょう。

高齢者は、若い世代に比べて体温調節機能が低下しているため、気温の変化に敏感です。特に、寒い冬に暖かい室内から急に寒い場所に移動する際に起こるヒートショックは、健康に大きな影響を与える可能性があります。

断熱性を高めることで、室内の温度を一定に保ち、ヒートショックのリスクを軽減することができます。

具体的には、高性能な断熱材を壁や天井、床に使用したり、複層ガラスの窓を採用したりすることで、断熱性と気密性を向上させることができます。こうした工夫により、冬は暖かく、夏は涼しい快適な住環境が実現します。

さらに、高断熱・高気密の家は、エネルギー効率が良いため、光熱費の削減にもつながります。これは、年金生活者にとって大きな魅力となるでしょう。快適性と経済性を両立させた家づくりは、豊かな老後生活の基盤となります。

バリアフリーを視野に入れる

老後を快適に過ごすためには、住まいのバリアフリー設計も重要なポイントです。平屋は、段差が少ないため、バリアフリー設計に向いていると言えます。

バリアフリー設計の具体例としては、玄関やトイレへの手すりの設置、段差の解消、車椅子でも移動しやすい広めの廊下幅の確保などが挙げられます。

玄関に緩やかなスロープを設置することで、将来的に車椅子を使用することになっても、自力で出入りがしやすくなります。

こうした配慮は、単に将来の備えだけではなく、現在の生活の質も向上させます。手すりは転倒防止に役立ち、段差の解消はつまずきによる怪我を予防します。

また、バリアフリーな浴室設計は、ヒートショックの予防にも繋がります。

自宅で長く快適に暮らし続けるためには、早い段階からバリアフリーを意識した住環境づくりが重要です。

介護が必要になった場合でも、自宅での生活を続けやすくなり、より豊かな老後生活を送ることができす。

老後に平屋に建築する費用

平屋の価格相場は2,000万円前後

平屋住宅の価格は、間取りや建物の大きさ、使用する建材などによって大きく異なりますが、一般的な目安として、2LDK～3LDK 30坪の木造住宅の場合、建築費用は平均して約2,000万円前後が相場です。

坪単価にすると、約60～80万円／坪が一般的です。ただし、高品質な建材を使用したり、大空間のリビングを設けたりするなど、仕様をグレードアップすれば、坪単価は80万円を超えることもあります。

ローコストで平屋を建てると1000万円台から

ローコスト住宅を選ぶことで、費用を抑えることができます。ローコスト住宅であれば、坪単価が約40万円～55万円程度まで下がるため、20坪の平屋であれば、1,000万円台で建てることも可能です。

予算を抑えて平屋を建てたい方にとって、ローコスト住宅は魅力的な選択肢です。

通常の平屋と比べ、坪単価が40～55万円程度まで下がるため、大幅なコスト削減が可能です。

20～30坪の平屋であれば、1000万円台で建築することができます。

2階建てを平屋に減築する費用

2階建てを平屋に減築リフォームする際の費用相場

2階建ての住宅を平屋に減築リフォームする費用は、住まいの状態や工事内容によって大きく異なりますが、一般的には、施工面積1㎡あたり10.5万円～15万円程度が相場と言われています。

減築面積が50㎡の場合は約500万円、80㎡なら約800万円の工事費用が見込まれます。

2階部分の撤去や、新たな屋根の設置といった大規模な工事が必要な場合や、築年数が経っている建物で耐震補強工事が必要な場合は、㎡あたりの費用が20万円前後になることもあります。

具体的な費用は、以下の要因によって大きく変動します。

2階建てを平屋に減築リフォームする費用は、様々な要因によって変動します。

正確な費用を把握するためには、専門の業者に相談することが賢明です。業者は、建物の状態や希望する仕様を考慮し、より詳細な見積もりを提供できます。

老後に平屋に住むメリット

ワンフロアで階段がなく住みやすい

老後に平屋に住むメリットとして、ワンフロアで階段がないことが挙げられます。

平屋では全ての生活空間が一つの階にまとまっているため、家事や移動が容易で、日常の負担が軽減されます。

掃除や洗濯など、毎日行う家事の負担が軽減され、より快適な生活を送ることができます。

年齢を重ねるとともに、階段の上り下りが負担になることがあります。平屋であれば、各部屋へのアクセスがスムーズで、足腰が弱ってきても安心して暮らすことができます。

メンテナンス・光熱費を抑えられる

平屋に住むことで、修繕費や光熱費を効果的に抑えることができます。

メンテナンス面では、2階建て以上の家屋では外壁や屋根の修繕が必要になった際、高所作業が必要となり、足場を組む必要があります。平屋ではそのような手間や費用が不要です。

平屋は設備が最小限で済む傾向にあります。例えば、給排水設備や配線などは、多層階の住宅に比べてシンプルに設計できるため、初期費用を抑えることができます。

平屋は効率的です。1フロアに生活空間がまとまるため、必要な設備を最小限に抑えられます。特に、エアコンの設置数を減らせることは、初期投資だけでなく、長期的な光熱費の削減にもつながります。

平屋は災害に強い

平屋は、老後を安全に過ごす上で、災害に対する強さが大きな魅力の一つです。

地震の場合、平屋は建物全体の重心が低く、2階建てなどよりも地震の揺れを受けにくくなっています。また、平屋は構造がシンプルで、家の揺れる力を分散しやすいため、倒壊のリスクを軽減できます。

災害時の避難という観点からも、平屋は有利です。地震や洪水、火災などの緊急事態が発生した際、1階から直接外部へ避難できるため、素早い行動が可能です。2階建ての家屋では階段を使用する必要があり、特に高齢者にとっては避難の障害となる可能性があります。

平屋では全員が同じ階にいるため、家族全員で躊躇なく避難行動をとりやすいという利点もあります。