空き家の価格の決まり方と、スグに売りたい時の注意点
空き家の価格はどう決まるのか
空き家を売る時、その価格に影響を与える要因は4つあります。これらがどう影響するかで空き家がいくらで売れるのか、将来における空き家の価格を予想できます。
需要と供給のバランス
新築や中古の住宅が増えて、供給過剰になると空き家の価格は下がります。
また、少子高齢化によっても、人口の減少にともなって不動産の需要が減少するので、空き家の価格は下がります。
住宅の在庫が少なく、人口が増加している中では、空き家の価格は上昇します。社会情勢や経済動向を見極めて、需給バランスを掴みましょう。
市場の建築費との関連
2020年開催予定の東京オリンピックに向けて建築ラッシュの傾向が出ています。それにつられて建築費や不動産価格が上昇していけば、空き家の需要も増大すると考えられるので、売るチャンスとなります。
在庫がだぶ付くと予想されるオリンピック開催後よりも前に売るべきでしょう。
市場の賃料との関連
都市部では上昇しつつありますが、小幅に留まっているため、まだまだ予断を許しません。
賃料が下がり始めると空き家の価格も下がるので、早く売らなくてはなりません。
以上を考え合わせると、住宅の在庫に不安が残りますが、2018年までは空き家価格を下げる要因はさして見当たらないと言うことができるでしょう。
空き家を売る時の注意点
土地の名義と権利関係を整理する
戸建て、マンション、アパート、あるいはそれらを取り壊して土地だけになっている場合のいずれにしても、注意しなければならないのは「権利関係」です。まずはっきりさせなければならないのが境界です。
境界は、都市部でもあいまいなケースが珍しくありません。境界があいまいな状態では、土地の面積の確定もできないので、売りに出すことすらできません。境界の確定には、隣地の所有者や、土地が接する道路を管轄している自治体との間で協議をし、測量する必要があります。
その上で、様々な調査や確認、手続きを行ない、ようやく売ることができるようになるのです。空き家を売るなら、事前にこれらの作業を済ませておかなければならないことを覚えておきましょう。
また、名義関係では、空き家が相続人で共有になっている場合、売却には共有名義人全員の同意が必要となります。そして、名義がきちんと変更されているかも確認しなければなりません。
郊外でありがちなのですが、土地の名義が先代から変わっていないというケースもあります。その場合、叔父や叔母、いとこなど関係者全員の承諾が必要となります。空き家の相続には、売却のことを考えて、名義を共有にしておくという選択は避けた方が無難でしょう。
戸建ての空き家の売り方
戸建ての空き家は、空き家のままで売るか、建物を解体して更地にして売るかの選択があります。
個人が買い手なら、更地にしたほうが売りやすいでしょう。個人の場合、住みたい家についてのイメージをあらかじめ持っている場合が多いので、新築しやすい更地を好む傾向が強いのです。
ただし、建物の解体費用は売り主が負担しなけらばなりません。
建売業者に売却するのであれば、空き家のまま売った後、解体などの処置をすべて任せることもできます。
空き家は持っているだけでは毎年コストがかかる一方ですので、どのような形で売るか、解体するか、タイミングなど総合的に検討すると良いでしょう。
戸建てを相続した場合はこちらが参考になります。
参考記事
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